100分de名著で安部公房『砂の女』を見て、YouTubeで映画も観ました。いやはや、これは度肝を抜かれる内容でしたねぇ…。

休暇を利用して昆虫採集をしに来た男が砂の村に立ち寄り、監禁されるように砂の穴に建つ家に女と暮らすようになる、男は何度も脱出しようとするが成功せず、次第に砂の家での女との生活に順応していくように…。

そもそもが意味不明な設定に最初はついていくのが大変でしたけど、どこか男の気持ちも分かるし、女のズルくも逞しい生命力に理解もするし。最初に答えを持ってきて、そうなる経緯を辿るストーリーなのに退屈しない展開にみんなが魅力を感じるのかもしれません。

今、参議院選挙前で通りではスピーカーで大きな音でしゃべっています。正直、私も内容はひとつも入ってきません。自由だ、平和だ、理不尽を正す…といっても民衆に響かないのは何故でしょう。

僕らは、もしかして、自覚なく、砂の村の住人で砂の家に暮らしているのかもしれません。外の世界を知っていても、踏み込まない踏み出さない、その為に自由とか平和とか心地よい言葉を使っているような気がします。

ある意味、自分に突きつけられているようで怖い映画です。でも、一度観てほしい映画ですねぇ。考えさせられました。がんばります!ではっ!