100分de名著にてジーン・シャープ著『独裁体制から民主主義へ』を観ました。ガンディーの非暴力主義は知っていたのですが、非暴力とは「暴力なき戦争」との主張ははじめて知りました。内容を列記します。

《非暴力=政治的抵抗》
非暴力とは受け身的なイメージがある、政治的抵抗と置き換えて説明している。交渉ではなく抵抗として。独裁者の残虐さや狡猾さを忘れてはならない。

《独裁体制の定義》
ある個人・グループが、憲法上の制裁や権限の分割を認めず、被支配者に選挙権を与えぬまま、社会を支配する権利があると主張し、支配者として君臨し続ける政治体制。

《政治的な力を成り立たせているもの》
独裁者は統治する民衆の支えを必要とするということだ。これがないと、政治的な力の源を確保し維持することはできない。

《独裁体制に服従する7つの要因》
―慣∪裁への恐れF仔租義務ぜ己利益セ拉杣圓箸凌翰的一体感μ鬼愎喚不服従への自信の欠如

《非暴力闘争2つの柱》
‘蛤杪寮に抵抗する198の方法
∪治的柔術

《抵抗勢力は非暴力を貫き通す》
たとえそれが部分的なものであっても抵抗勢力による暴力が起これば、逆効果となる。というのも、それが闘争を独裁者にとってはるかに有利なもの(軍事戦争)へと変えてしまうからである。

《政権を支える柱》
・政党・公務員・メディア・軍・警察・労働者組織

《先ずは小さな行動から》
隠れた不服従〜密かに巧みに。運動抵抗のシンボルをつくる。「オレンジ革命」「雨傘運動」「ひまわり学生運動」「白紙デモ」

《非政府組織の強化》
芸術家団体、文豪家協会、労働者組織、商工会組織、各種の愛好家団体等、これらは独裁体制が崩壊した後に重要な役割を果たす。

《並行政府・二重政府》
リトアニアの例「人間の鎖」。軍事侵攻(血の日曜日)を主導したのは、ソ連ゴルバチョフ。民衆を政権と引き離すこと。手段として新しい通信システムをつくり、世界へ向けて情報を直接発信する。肝心なのは、最もらしい攻撃理由を与えないこと。

《半信半疑で始めた運動は実を結ばない》
ある政権の崩壊が、すぐさまユートピアにつながる訳ではない。重い仕事と長い努力がこれから始まるのだ。永久革命、常に常に改めていかなくてはならない。

《旧体制の高官たちの処遇》
古い政府組織の中でどの部分がその反民主的性質により完全に撲滅されるべきか、どの部分が残されて後に民主化されるべきかを判断する必要がある。

《民主的憲法の制定》
多くの民衆を参加させ議論しなければならない。優しい言葉で表さなければならない。三権分立プラス地方分権を求められる。

《自由はただではない》
自由を維持するためにはコストがかかる。例えば、コスタリカには軍隊がない。大変な努力と犠牲のうえに成り立っている。

《独裁体制からの解放は可能》
それを達成するには、非常に慎重な考えと戦略計画が求められる。警戒心と努力、鍛錬された闘争、ときには大きな犠牲が必要である。

《シャープ理論の問題点》
アメリカ民主主義への見解はない。民主主義が新たな独裁者を生む可能性がある。また、部分的に暴力を認めている。なぜ認めてしまったのか?体制側もシャープ理論を研究している。新たに発展したシャープ理論が待たれる。

…色々と考えてしまいますねぇ。結局、暴力はダメといいつつも、「必要悪」として意識の根底に根付いているのではないか。人の社会が発展するうえで大切な考えと思います。

身近なところでは…DVや体罰の解決策としてシャープ理論は有効ですし、「政治的柔術」との意味では、民主党政権時に自民党員を閣僚に入れてれば、なんて過ぎります。そして、今まさにウクライナ侵攻への解決するヒントにもなり得るでしょう。

とにかく、勉強になりました。居住支援活動での指針に取り入れてみたいと思います。がんばります!ではっ!