これまでも失言が多い森元首相。そもそも元首相と言っても選挙で選ばれた訳ではなく、小渕元首相の逝去にあたり、取り急ぎ緊急就任しただけのこと。

とはいえ、言わば、飲み屋で誰かれつかまえ絡んでくる、言ってることは分かるけど場をわきまえない人ようなもの。仮に普通のオヤジとしてみたら、内容は別として、そこまで目くじらを立てる程のこともない気がします。

それより、注視すべきはその背景。「東京五輪開催中止が囁かれても、誰も本心から発言しない」「開催決定の際は手柄を挙い“おらが自慢”するのに、雲行きがあやしくなれば途端に口籠もる」そんな人たちが殆ど。

そんな中、開催中止への見えない空気風船がどんどん膨れ、爆発へ向けいよいよカウントダウンがはじまり、焦りババ抜きをしていたところ、待ってましたの女性蔑視発言だったように思えます。

もちろん、女性蔑視発言には反対です。ましてや元首相が発言するとは決して許されるべきではありません。ただし、だから全てがダメではなく、東京五輪開催を人生の集大成として「何があろうと絶対開催」との強い意志表示・不退転の決意には、個別内容は別として鳥瞰的に私は共感します。

亡くなった半藤氏番組で印象的だったのは、「戦争をこのまま続ければ大惨事を引き起こすこと、誰もが薄々分かっていたのに、誰も止めようとしない空気が支配していた…」との内容。今まさに、当時と同じ空気が支配してきているのかもしれません。

東京五輪を開催か中止か、いずれ結論は出るでしょう。いずれにせよ、一喜一憂するのみでなく、もっと抜本的な議論をすべきだと思います。がんばります!ではっ!