山田洋次監督が選ぶ映画には、毎週のように感動します。
今日観たのは、今村昌平監督の『にあんちゃん』です。
正直、こんなにも不幸な状況になれば、生きるのを諦めたくなるでしょうに。
なのに、どんな困難にも負けず、前向きに生きる姿は、涙ものでしたねぇ。

とりわけ、印象的だったのは…。
遠足の途中、末子が唐津に出稼ぎの姉に会うシーン。
捜したが会えず、諦め帰りのバスが出発した瞬間、姉がバスを止めて。
ようやく再会出来た姉妹、少なに交わす言葉、しかし、振り切り出発するバス。
橋を渡り、遠のくバスの後姿をいつまで見送る姉、…感動的でしたねぇ。

それと、もう一点あげるなら、団交・集会・デモ行進のシーン。
労組側の言い分も分かりますけど、経営者側の苦しい立場も理解できます。
学生時代にしていた団交を振り返り、自分なりに総括する部分もあったりで。
しかし、これだけ勢いある集会やデモ行進は、体験してみたかったですねぇ。

ともかく、民族問題等々の多くのテーマが潜んでいる映画だと思います。
知っている人には、昭和バスや唐津競艇が懐かしい!って感じになるでしょう。
また、非常に面白く考えられたカメラアングルも楽しめるところです。
いやはや、明日を見据えボタ山に登る、この子たちに負けられませんねぇ…。
オススメの映画です。
がんばります!ではっ!