これは、絶賛映画です。その映画は、深夜に観た「夕凪の街 桜の国」。原爆を投下された後のふたつの時代を、ふたりの女性を中心に様々な問題を織り交ぜながら分かりやすく表現していて。私も含めて、戦争を経験していない世代が、どう捉えたらいいのか?ヒントになると作品だと思います。

中でも、印象的だったのは、皆実が亡くなる前に言った「原爆を落とした人はわたしを見て『やった!またひとり殺せた』とちゃんと思うてくれとる?」との言葉。原爆が投下され十数年が経過して、ようやく生きる未来が拓けだした時に。いくら考えても、たどり着けない死ぬ意味。もがき引っ掻いた言葉だと思います。

観終わってみて。広島に出張した際に行った原爆ドームや小高い丘にある原爆病院を思いました…。やはり、忘れてはならないのは、原爆の悲劇は過去の出来事ではなく、今もこれからも続く現代の問題との認識。そう思わせる素晴らしい映画です。ぜひ、オススメします。