今日のカンブリア宮殿で、静岡の建設業者さんが出演していたのを、たまたま見ました。社会人になってすぐの頃、建設業界の独特な慣わしには驚き戸惑いつつも、そういうものだと納得する手段しかなかった私にとって、この社長さんが考えていることや実践していることは、素晴らしい!の一言です。

まず第一に関心したのは、下請けに出さずに全て社員で受注施工していること。これは、今までの常識外の事です。普通、元請け会社は、下請け・孫受けで現場を回している為、会社の社員は、基本的には現場監督をしているだけで、自らが作業をすることは殆どありません。なので、身の保身なのかわかりませんが、中には、工程を守ることだけ必死になり、作業員にガミガミいうだけの信頼なき現場をつくってしまうKY現場監督が出てきたりする訳です。結局、(全てではありませんが)この歪がクレームとして戻ってくるのです。たまらないのは、お金を出している施主。これが共有するテーマで結ばれた社員が一貫して行なうことになれば、縦横の連携も上手くいくでしょうし、ピシャリ現場も収まることでしょう。

もう一点は、社員がオールラウンドプレーヤーということ。普通、現場は基礎工事→大工工事→外壁工事→内装工事と進んでいきますが、その工程ごとに職人さんがいて、人が入れ替わり立ち代りするものです。これでは、仕事が木をみて森をみず!の感覚に陥りがち。それが、基礎工事だけでも、ひとりの社員が、やり方を出し、ユンボを動かし、背筋・型枠を組み、コンクリートの流し込みまで出来るのですから。正直、ここまで出来る人材は、とても優秀だと思います。多分、仕事を追及すればする程、横に広がり奥が深くなってくるのでしょうし、次第に、それが遣り甲斐になって楽しくなってくるのでしょう。高学歴者が集まるのも理解できます。結果、プラスの連鎖により、どんどん優良な物件を生み出すのだと思います。

日頃、思っている通り。本物が本物として評価される!そんな時代の到来を感じさせる番組でした。これからは、偽装や偽造により世間を欺き、濡れ手に泡で金儲けをする者は、自然と社会から一掃されるでしょう。私自身が出来ることは知れていますけど。肝に銘じて、日々精進してまいります。頑張ります!ではっ!