MTV時代独特の流れが、アーティストによるユニット企画。これは、イギリスでバンド・エイドに始まり、アメリカでは、それを真似したようなUSAフォー・アフリカ。ただし、メッセージを含みつつも、非常に漠然としたものでしかなく、逆利用した商業的色彩さえ感じてしまいます。その点、このサン・シティは、特定国のアパルトヘイト政策に反対する明確なメッセージを伝えるもの(そこまでヒットしませんでしたけど)。その為、イメージを考えたのか、参加しないアーティストも多かったようです。でも、本当に音楽で政治を動かす気なら、明確で鮮明な立場性が必要な筈。その意味では、良い企画だと思います。聴いていると、何だか本来人間が持っている魂の叫びを感じる曲です。