あるお客様との話し。数件の物件を内覧した後、気に入った物件と出会い、重要事項説明書・売買契約書等の書類作成もあって、お客様に契約するの日程を打ち合わせしたいと思い電話したんです。

私『種類を作成するのに、2・3日あれば出来ますので、その頃に契約するのはどうでしょうか?』

お客様『…来週まで、待ってくれますか』

私『…どうしてですか?』

お客様『契約書に押す大切な印鑑なので、折角なら、ちゃんとした実印を新しく作りたいと思っているんです。今は、しょうもない実印しか持ってないので』

私『…それで、来週なんですねぇ』

お客様『そうなんです。なるべく、早く作ってもらいますので』

といった、やり取り。確かに。実印には、それだけの重みがあります。日頃、実印を押してもらうことの多い、この仕事。仕事を始めたばかりの不慣れな頃は、お客様から、恐る恐る実印を押してもらっていたのに、いつの間にか、その頃の新鮮な感覚を忘れてしまっていたんですねぇ。今回、私は、手前の都合ばかりで進めていこうとしていた自分の横柄さを反省すると共に、その反面、人生の行方を決めるマイホームの購入を決断する時のお客様の並々ならぬ決意やその思いを再認識させられた気がします。初心忘れべからず!ですねぇ。頑張ります!