夕方、A氏と物件の確認で車を飛ばしていました。
すると、かすか遠くに、黄色のカンバンとそれを取り巻くようにキラキラと点滅するランプが、私の視界を支配してきました。そして、どんどん近づくにつれて私の予感は確信へと変わって行きました。
そうです。それは某有名カレーチェーン店のカンバンでした。するとまさか。気づくと私の口には唾液が…。私は、自分の意思とは別のところで、知らず知らずの間に、脳が黄色のカンバンと点滅ランプに反応し、食欲を司る部分がうずきだした事を知りました。
これはイカン!と思わず唾液を飲み込みます。がまた、すぐ出てきます。そんな間に、すでに、車は店まであと数十メートル。どうしよう。おもむろに時計を確認。まだ時間は、夕方の5時半。夕食までにはまだ早い時間です。でも、頭の中はもう既にケミストリー。
私は、湧き出す欲望を抑えきれず、ついに、横で運転しているA氏に、冷静を装いつつ、つぶやくように言いました。
『最近、カレー食ってないなぁ〜。』私は、眼はミラーで相手の反応を確認しつつ、顔は窓の外を向いたまま。すると、A氏からは意外な言葉が返ってきました。
『お金持ってきているんですか。』なっ、なんで、気付いたのでしょう。カレーを食べたいって事を。A氏もカンバンに気付いたのでしょうか。しかも、バタバタ会社を出てきたこともあり、確かに財布を忘れてきていました。でも、どうなんでしょう。本来は、幾度かの会話を交わした後に、その質問がくるはずではないでしょうか。私は、戸惑い動揺しました。その間も容赦なく時計の針は、刻々と時をきざんでいき、車はもう店のすぐ手前まで来ていました。
このまま通りすぎてしまうのでしょうか。私は、焦りつつそれを悟られないように期待半分、諦め半分でA氏にこう言いました。
『あっ、財布忘れた!仕方ないね。』もう、なんの策略も浮かびませんでした。
するとA氏は
『後で、返して下さいよ。』
と言い放ち、店の方に軽やかにハンドルを切りました。A氏、ありがとう。私は、天にも昇る思いでした。
こうして間に合い、美味しくカレーをいただきました。A氏とは、もう数年の付き合いです。これぞまさしく、“以心伝心”。
すると、かすか遠くに、黄色のカンバンとそれを取り巻くようにキラキラと点滅するランプが、私の視界を支配してきました。そして、どんどん近づくにつれて私の予感は確信へと変わって行きました。
そうです。それは某有名カレーチェーン店のカンバンでした。するとまさか。気づくと私の口には唾液が…。私は、自分の意思とは別のところで、知らず知らずの間に、脳が黄色のカンバンと点滅ランプに反応し、食欲を司る部分がうずきだした事を知りました。
これはイカン!と思わず唾液を飲み込みます。がまた、すぐ出てきます。そんな間に、すでに、車は店まであと数十メートル。どうしよう。おもむろに時計を確認。まだ時間は、夕方の5時半。夕食までにはまだ早い時間です。でも、頭の中はもう既にケミストリー。
私は、湧き出す欲望を抑えきれず、ついに、横で運転しているA氏に、冷静を装いつつ、つぶやくように言いました。
『最近、カレー食ってないなぁ〜。』私は、眼はミラーで相手の反応を確認しつつ、顔は窓の外を向いたまま。すると、A氏からは意外な言葉が返ってきました。
『お金持ってきているんですか。』なっ、なんで、気付いたのでしょう。カレーを食べたいって事を。A氏もカンバンに気付いたのでしょうか。しかも、バタバタ会社を出てきたこともあり、確かに財布を忘れてきていました。でも、どうなんでしょう。本来は、幾度かの会話を交わした後に、その質問がくるはずではないでしょうか。私は、戸惑い動揺しました。その間も容赦なく時計の針は、刻々と時をきざんでいき、車はもう店のすぐ手前まで来ていました。
このまま通りすぎてしまうのでしょうか。私は、焦りつつそれを悟られないように期待半分、諦め半分でA氏にこう言いました。
『あっ、財布忘れた!仕方ないね。』もう、なんの策略も浮かびませんでした。
するとA氏は
『後で、返して下さいよ。』
と言い放ち、店の方に軽やかにハンドルを切りました。A氏、ありがとう。私は、天にも昇る思いでした。
こうして間に合い、美味しくカレーをいただきました。A氏とは、もう数年の付き合いです。これぞまさしく、“以心伝心”。
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