世間は今、プロ野球のストライキ問題一色。小さい頃から何故か福岡にいながら中日ファン(小学校時、まわりの殆どが、巨人か太平洋・クラウン・西武のファンでした!)の私にとっては、本音“リーグ優勝がかかっている今年に限って、何でこんな問題が!ペナントレースが無効にでもなったら、どうするの?”とは思います。

そんな思いもありますが、私の考えをいいます。まず、選手側に。ストライキ自体は法的に認められた権利です。しかし、その前の事務折衝の時点で、11球団になると選手・球団職員等が解雇になるとか、新規参入を認めろとか、言っても相手は“あくまでも経営者”である事を認知し折衝してほしかったです。

私は、思わず学生時代の学費値上げ反対のストライキの時を思い出しました。当時、執行部は、学生に「学費が上がったら困りますか?」と聞きまくり「はい。」と答えれば、即賛成。誰でも学費が上がれば、負担が増えるのでいやに決まっているじゃないですか。執行部は、それを集計し「みんな、反対です!」と交渉する。そんなんで大学側経営陣が「はい、そうですねぇ。」って言う訳がありません。結局、ストライキはしたものの学費は上がりました。

ただ単に、困るだけでは何の話しの進展もありません。立場が違うのですから。もっと、正確な実態に基づく数字を軸に、プロ野球の将来ビジョンをすり合わせる中で、お互い比例した最大公約数の議論をすべきです。

次に経営者に。人間確かに保守的になりがちですが、余りにも選手側と交渉する姿勢が無さ過ぎます。その場凌ぎの答えばかり。ここで一番考えてほしいのは、目先の損得より“野球が好きか嫌いか!”ということ。競馬の馬主でも“馬が好き!”だから、ほとんど損するって解っていても投資する。Jリーグのオーナーも“サッカーが好き!”だからオーナーになるんです。好きでも何でもないのに、プロスポーツのオーナーになる事自体間違いでしょう。そんなんじゃ、いずれ続きません。ホントに好きだったら、自分の為にもファンの為にも、真剣に損しないように経営しますから。結局、真剣じゃないんですよ。プロ野球を単に広告媒体としか考えていない経営者は、即刻止めて“プロ野球が好きで夢をもてる新規企業”に譲るべきです。今の現状では、総入れ替えでもいいんじゃないですか。もっと、地域に密着した人間味のあるプロ野球に変身すべきではないでしょうか。

最後にファンに。もっと冷静に見守ってほしいです。確かに応援している球団・選手が困っているのをみて、応援するのは大変結構です。しかし、なんにでも時の趨勢はつきものです。平家物語であるように盛者は必衰。哲学では弁証法。もう50年もしたら、巨人もないかも知れないですよ。この国が資本主義社会である限り、いくら夢があっても常にお金が付き纏うんですから。ファンの方が、熱くなるのは充分理解出来ますが、もっと客観的に動向を見守ってみてはどうですか。そして、一時的感情でなく、プロ野球の50年・100年先を見据えた建設的な議論をシンポジウムでも開いて展開してほしいです。持ち場持ち場での、関わり方があるのですから。
福岡にいながら小学生から中日ファンで絶対的なアンチ巨人の私も、今回なるべく冷静に動向を見ています。いい方向にいってくれたらよいですが…。

今日現在111キロ