大学に入学した時のこと、、どうしても、新歓時はサークル勧誘ってあるじゃないですか。私は学生寮で大学生活を開始したのですが、寮の先輩の圧力に断りきれずに障害者問題研究会って硬いサークルに入ってしまったのです。(当初は、小学生から高校までずっと剣道をしていたので、大学でも剣道かなぁ?って思っていたのですが。)

訳も分からず入ったサークル、たいへんでした。
毎日のような研究レポート基に学習会、週末は日曜学校の準備。
楽しめると期待した学生生活なのに、真面目な話しばかりで、休む暇がありません。

学習会では、基礎知識も無いのに先輩から「どう思う?」って頻繁に聞かれて。
考えようにも考えようがないのに、意見を聞かれても。
いきなり、知らない・経験がないのが、悪いような雰囲気で。

その中でも衝撃的だったのは、知的障害児の日曜学校でのこと。

流れのままに参加したのですが。
教室に入ると、明らかにダウン症児・合併症の子供とお母さんたちが目前に。
正直、今まで知的障害児と接した経験もない私にとって、目前にいる子供にどう接していいのか、全く分からず戸惑ってしまいました。

動揺しましたねぇ。こんな動揺は始めてでした。

その後、ひとりのお母さんと話していると、なんと年齢19歳!
当時私は18歳。1つ違いなのにこんなに人生が違うなんて。
そのお母さんは普通に恋愛し、普通に結婚し、普通に出産したのに。
医師からはダウン症との診断。
たまたま子供が知的障害児。
しかも、長く生きても20歳ぐらい。

出産後、困惑し周りに相談もできずにいた時、地域の掲示板で日曜学校のことを知り、すがる思いで参加したそうです。

当時の私にとって、この目前の事実が重過ぎました。

はたして、私はこの子とこのお母さんに何ができる?
この子は20歳までの命って、これからのこの子の人生の意味は?
考えれば考える程、答えを失ってしまう自分がありました。

それから、真剣にサークルに取り組むようになりました。
今考えると、この時から私の人生感が変わった気がします。

38歳の私ですが、その答えは未だに解りません。